モチベーションアップコピー

「わざわざ、来てくださる。」
「わざわざ、来てくださる。」

そごう時代からお世話になっているクリエイティブ・ディレクター木村和男氏の

著書に掲載していただきました。

 

『木村和男のすごい売り方』インデックス・コミュニケーションズ
著者/木村和男(株式会社コンプリートワークス 代表取締役)

 


 

 

次のコピー(No.1~No.5)は、そごう神戸店時代に書いたコピーです。

※一部加筆・訂正しています。

  No.1

わざわざ、来てくださる。

 

満員電車に揺られて。
交通渋滞を乗り越えて。
バス・地下鉄を乗り継いで。
車椅子に乗って。
ステッキを携えて。
時間に都合をつけて。
ベビーカーを押して。
降りしきる雨の中を。
強い日差しの中を。
朝一番から。
昼休みを割いて。
ご家族お揃いで。
お友達をお誘いになって。
恋人と待ち合わせて。
旅の途中にガイドマップを見ながら。

いろんなモノが、インターネットショッピングや通信販売で簡単に買える。
そんないまの世の中で、しかも数ある店の中から、
お客さまは、わたしたちのお店を目指して来てくださっています。
これは、わたしたちがお客さまから貴重な時間をいただいているということ。

 

わたしたちは、お客さまの期待以上でお迎えできているでしょうか。

 

 

  No.2

プロの技だけ、必要です。


おもてなしのプロ、
仕入れのプロ、
提案販売のプロ、
包装のプロ、
計算のプロ、
アナウンスのプロ、
電話応対のプロ、
配送のプロ、
カウンセリングのプロ、
プランニングのプロ、
ディスプレイのプロ、
コーディネートのプロ、
広告のプロ、
料理のプロ、
仕立てのプロ、
メイクアップのプロ、
設備管理のプロ、
警備のプロ…

どんな職種でも、仕事が認められてこそ、プロ。
直接的にせよ、間接的にせよ、
お客さまと接することが許されるのは、真のプロフェッショナルだけです。

 

あなたは、何のプロですか。

 

 

  No.3

あなたの、お客さま。


売場をおたずねのお客さま。
商品を選んでいらっしゃるお客さま。
注文をくださるお客さま。
キャンセルされるお客さま。
誉めてくださるお客さま。
叱ってくださるお客さま。
すましたお客さま。
ざっくばらんなお客さま。
車椅子のお客さま。
お子さま連れのお客さま。
ご年配のお客さま。
迷子バッジをつけたお客さま。
海外からのお客さま。
おうちにいらっしゃるお客さま。
はじめてのお客さま。
ご贔屓のお客さま。

あなたが触れ合うお客さまは、
ほかのだれのお客さまでもありません。
あなたの、お客さまです。
いま、あなたのしている行動は
すべてお客さまに通じています。

 

その仕事、お客さまのためになっていますか。

 

 

  No.4

「ここちよい」をリレー。


ゴミを拾うAさん
ディスプレイするBさん
お出迎えするCさん
ご案内するDさん
お伺いするEさん
ご提案するFさん
採寸するGさん
お取り寄せするHさん
お包みするIさん
お取り次ぎするJさん
お呼び出しするKさん
お預かりするLさん
お取り替えするMさん
お見送りするNさん
ご訪問してご注文を承るOさん
お届けするPさん

あなたの前に「ここちよい」接客をしたひとがいて、
あなたの後ろに「ここちよい」接客をするひとが待っている。

あなた自身も、「ここちよく」してくれるお店で買いたいと思っているはず。

 

いまのあなたは、このリレーに、なくてはならない存在ですか。

 

 

  No.5

あなただって、お客さま。


きれいな売場で買いたいな。
楽しみながら買いたいな。
笑顔のすてきなひとから買いたいな。
センスのあるひとから買いたいな。
知識の豊富なプロから買いたいな。
納得してから買いたいな。
適正な価格で買いたいな。
スムーズに買いたいな。
自分のペースでゆっくり見たいな。
たくさん買わなくてもひとりのお客さんとして、平等に扱われたいな。
旬の商品と出会いたいな。
きれいな言葉づかいのひとと、お話ししたいな。
清潔なひとに応対されたいな。
返品のときにも快く応じてほしいな。
押し売りなんて、まっぴらごめん。
もちろん、従業員同士のおしゃべりもノーサンキュー。
そして何も買わなくたって、
気持ちよく見送られたいな。

お客さまの気持ちになって考える。
それって、特別むずかしいことではないはずです。
だって、あなたも何かをどこかで必ず買って、毎日の生活を楽しんでいるのだから。

 

さて、あなたはどんなお店で買いたいですか。